複雑性PTSDを抱える人にとって
「内なる批判家」の声は
日常的に影響を与えるものです。

 

この厳しい自己批判の声は
過去のトラウマ生存戦略として形成され
今もなお心を縛り付けていることが
少なくありません。

 

以前に記事で紹介したこちらの本

ピート・ウォーカー著『複雑性PTSD』の
第9章「内なる批判家を小さくする」には

このやっかいな自己批判の声に対処する
具体的な方法が紹介されています。

 

実はこの本は
自己批判に苦しむクライアントさんが
『良かった』と紹介してくれたものです。

私もこの本を読んで
本当に素晴らしいと思いました
自己批判に苦しむ人の助けになる内容です

著者自身が当事者だからこその
知恵と具体的な方法が詰まっていました

今日は、その内容を簡単に紹介しますね

 

内なる批判家とは?

「内なる批判家」とは
自己否定や過度な罪悪感
不安を引き起こす内的な声のこと。

例えば
次のような内側の声(思考パターン)です。

「私は十分でない」

「何をやっても失敗する」

「人に迷惑をかけてはいけない」

この批判的な声は
過去のトラウマや
養育環境によって強化され
大人になっても自動的に作動してしまいます。

それどころか
私たちの創造性を取り入れて
親からの非難を真似て
「新しく改良までされて」常に発展する
と、著者のピートは言います。

 

この本の中で、内なる批判家のことを
こんな風に表現されていました。

『私の批判家は
   ホラー映画のプロデューサーだ』

『私の批判家はテロリストだ』

まさにその通りなんです!

 

内なる批判家を
小さくする方法

ピート・ウォーカーは
内なる批判家を弱めるために
以下のようなステップをお勧めしています。

  1. 内なる批判家の声を認識する
    • 自分の思考パターンに
      気づくことが第一歩です。
    • 否定的な自己対話を
      書き出してみることも有効。
  2. 批判の声に反論する
    • 「本当にそうだろうか?」
      と問い直す。
    • 事実と思い込みを区別し
      証拠を探す。
  3. 自己受容の言葉を取り入れる
    • 「私は十分頑張っている」
      「私は価値がある」といった
      肯定的な言葉を意識的に使う。
  4. 内なる養育者の声を育てる
    • 優しい親や信頼できる友人のように
      自分を励ます声を持つ。
  5. マインドフルネスや
    セルフコンパッションを実践する

    • 「今、この瞬間」に集中することで
      過去の声に振り回されにくくなる。
    • セルフ・コンパッションを深める
      ことで、批判の声を和らげる。

 

回復のために重要なこと

回復のためのステップのうち
特に
「批判の声に反論する」
       ことが
重要だと
ピート・ウォーカーはいいます。

このステップを飛ばしてしまっては
回復に至ることは難しいのです。

なぜなら

・・

・・

・・
批判的な声はある種の洗脳🧠だから。

ほとんどのサバイバーは、白紙の状態で
批判家を自分の主要なアイデンティティ
として受け入れるよう洗脳されています。

 

ピート・ウォーカーはこんな風に言います。

時にそれは
小さいカルト教団のような
ものになる 
と。

 

カルト教団は
リーダーの権威や観念への
絶対的な忠誠を求めますよね。

内なる批判家は
このカルト教団の
教祖のようなものなのです。

 

だからこそ

「私は十分でない」

「何をやっても失敗する」

「人に迷惑をかけてはいけない」

などの批判的な思考には

その声を中断することが必要です。

 

 

ピート・ウォーカーはこんな風に
書いています。

思考を中断するワークの初期段階では
ほとんどのサバイバーが
自分への忠誠心
自己の個性化を破壊した
両親に対する健全な怒りを持って
ワークする努カにパワーを与える
必要があります。

しかし、十分な熱習を積めば
サバイバーの健全な観察者としての
自我が成長し、意志の力だけで
批判家から脱却できるようになります。

 

14の批判的な声への反論

ピート・ウォーカーは
批判的な思考を中断するのに
役立つ文章を紹介しています。

14種類の代表的な批判的思考に対し
それぞれに反論する言葉です。

例えば

 

「私は価値がない」という声に対しては
  ↓ ↓ ↓
「誰もが生まれながらにして価値がある」

と言いきかせる。

 

 

「他人をがっかりさせてはいけない」
という声には
  ↓ ↓ ↓
「私は他人の期待を満たすために
生きているわけではない」と反論する。

 

 

この反論は本当に役に立つと思います。
読んでいると胸が熱くなります。

このリストの一部または全部を
マントラのように
何度も繰り返し唱える
ことも
批判が激しく執拗な時には有効だと思いました。

この14の反論を音声にしてみました。
ぜひ活用してみてください。

音声はこちらから聞けます

14の批判的な声のリストはこちら

  1. 完璧主義への反論
  2. 全か無か、および白黒の考え方への反論
  3. 自己憎悪、自己嫌悪,有害な恥の感覚への反論
  4. 細々とした管理/心配/強迫的な傾向/
    ループ/先のことを考えすぎることへの反論
  5. 他人や自分の最も完璧な瞬間と比較し、
    不当に自分の価値を下げることへの反論
  6. 罪悪感への反論
  7. 「すべき」への反論
  8. 過剰な生産性/ワーカホリック/忙しさの中毒への反論
  9. 自己と他者への厳しいジャッジメント/中傷への反論
  10. ドラマ化/破滅化/憂うつ化への反論
  11. ネガティブなものにフォーカスすることへの反論
  12. 時間の緊急性への反論
  13. パフォーマンス不安による無力化への反論
  14. 攻撃されたことに固執することへの反論

まとめ

「内なる批判家」を小さくすることは
複雑性PTSDから回復するための
重要なステップです。

ピート・ウォーカーの方法を
取り入れながら少しずつ
自己批判の声を弱め
優しい自己対話を育んでいきましょうね

あなたが自分自身に優しくなれますように!
心から願っています

今日も読んでくれて Thank you 

 


春の妖精 バイカオウレン
神戸森林植物園にて

 

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